「ぶわーっはっはっは!」

「………」

「…おや?」

 呆然として周りを見まわすピア。

 ここは、ギルガメッシュ・タバーン。

 酒場中の客が、突然ピアの発した馬鹿でかい笑い声でずっこけていた。

「いやだなあ、みんな。まだ寝るには、は・や・い・ぜ?」

 なにやら『俺的に可愛いポーズ』でつぶやくピア。(想像してみよう!)

 そこに、一筋の閃光が襲いかかる!

「いったい、何事でござるかー!」

 出た!忍者・バカのツッコミ!

「…ふっ」

 しかし、ピアは紙一重で手刀をかわし…かわし、かわし、かわし、…計十回かわした

「むう!やるでござるな!」

「そうそう、首をはねられるワケにはいかんからな!(そのオチにも飽きたし!)貴様の手刀のクセは見切った!」

 『ビシィ!』とポーズを決めて、罪の無い一般市民の死体x9+冒険者の死体x1の前で叫ぶピア!

「くっ…拙者の修行の成果、『伝説のツッコミ』が…」

 いつのまにか名前までつけていたバカ。誰が伝説として残すのかは未定である。

「あまり気にするな。また新たなる技を見に付ければいいだけじゃないか。」

「ピア殿…」

 なにやら感動的な光景であった…あたりの生臭い匂いさえなければ完璧だったと、後に二人は語る。(死体はどうでもいいらしい)



 しばらく後、全員が生き返って団欒を楽しんでいた。

 さすがはギルガメッシュ・タバーン、高レベルのプリーストなどはそこら中に転がっているのだ。

 さっきの騒ぎで、実は死んでいた(+1の部分だネ!)ムタがピアに問う。

「で、結局、なんだったんだ?あの馬鹿笑いは。」

「いや、箸が転げたものだから。」



 ……更にしばらく後、どうにか全員が生き返っていた。何があったかは推して知るべし。

 ピアが首を気にしながら話し出す。(どうやら今度はよけ損ねたらしい)

「いや、最近悩み事があって…情緒不安定になっているらしいんだ。」

「なるほど…つまり、思春期な頃ぐらいに不安定、と。」

「そうそう!」

 嬉しそうにうなずくピア。背後からの(殺された人々からの)視線に気付いていない筈は無いのだが…。



「で、悩みとは?」

「ああ…この間、村正が折れただろう?そのコトでね…」

「でも、そのことならヴァンパイアロードにトクガワと名付けたコトで無理矢理解決したのでござろう?」

「ああ、でもトクガワを倒しちゃうとまた折れちゃうんだよ。やつが生き返った頃にまた復活するんだけど…」

「だけど?」

「折れた刀身が問題なのよ。ツバが無いもんだから、落っこちると床を斬りながら埋まって行っちまうんだ。」

「ずぶずぶと?」

「ずぶずぶと。」

「さ、さすがは村正でござるな…何でもかんでも斬っちゃうのでござるね?」

「床石なんて、コイツにかかっちゃバターみたいなもんだ。もう斬れる斬れる。埋まる埋まる。…んで、掘り出すのに苦労するんだ。」

「こないだから、なんかゴソゴソやってると思ったら…。落ちる前に受けとめるのはどう?」

 サヤは斬れないのかな、と思いつつムタが提案する。

「こないだ、やってみた。指が無くなった。そん時、回復してもらったろ?」

「ああ、なんで指なんて…って思ってたんだけど、ネ。なるほど。」



「村正を最初から抜かないで倒すってのは…」

「それこそ、村正のやる気が無くなっちまうよ。今度こそずっと折れたままだろうな。」

「やっぱり、もう一本探すか、鍛えなおしてもらうか…」

「鍛えなおしてもらうって、誰に?」

「さあ。」



「まあ、いずれにしても、今のままだと…」

「ずっと情緒不安定ってコトでござるね。」



「ぶわあーっはっはっはっは!!」

続く

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